トヨタが生んだ名車「ランドクルーザー」
世界を代表する自動車メーカー・トヨタが生んだ名車「ランドクルーザー」とは、1951年に「トヨタ・ジープBJ型」として開発され、1954年ジープという名称が商標権に抵触するため現在のランドクルーザーと名称を変えました。
このように歴史がとても古い車で同じ名称で発売され続けています。
当時はジープに次ぐ四輪駆動者としてライバル意識を抱いていたイギリスのローバー社のランドローバーに対抗して、ROVER(海賊、海賊船)を駆逐するという意気込みを込め、「巡洋艦」をなぞって命名されました。
トヨタを代表する車といえば、最近の人はプリウス・アクアといった車を挙げる人もいますが、往年の名車で現在も発売されている車といえば、クラウンやカローラを思い浮かべる人も多いと思います。しかしランドクルーザーは、ひとつの車名で継続生産されている国産車としては、クラウンなどよりも歴史は古く、日本一長い歴史を持つ車となっています。
ランドクルーザーは現在もトヨタの製造する最上級の大型4輪駆動車のSUVとして位置づけられていて、国内では略して「ランクル」という呼称も浸透しています。国内だけにとどまらず、ランドクルーザーは世界的にも実績があり、世界で最も知名度の高いSUVとも言われています。
世界的に人気が出た一番の理由は「耐久性」
ランドクルーザーには多くの魅力がありますが、ここまで世界的に人気が出た一番の理由がなんといっても「耐久性」です。
「日本車は壊れにくい」「日本車は耐久性がある」という事は、現在世界から見た日本車のスタンダートな評価になっていますが、その前身となったのがランドクルーザーの実績と言っても過言ではありません。
トヨタは1951年のトヨタ・ジープBJ型として開発される前にも、第二次世界大戦中に軍事車両「日本陸軍四式小型貨物車」として少量生産されるなどの前史もあり、その後も世界各地に一般ユーザーだけでなく軍用車として採用されるなどの実績を作りました。
当時の大型四輪駆動車SUVはジープやランドローバーなど走行性能は高いが故障が多く、耐久性も悪い車が多かった中、トヨタのランドクルーザは高い走行性能と耐久性を兼ね備えたSUVとして人気を集めました。
その1955年に20シリーズにモデルチェンジをし、20シリーズは約半数がFRの二輪駆動車という特徴もありましたが、この形から本格的に輸出を開始して、特に北米では当時のトヨタの主力商品であったクラウンが市場ニーズに合わず苦戦をしていた中、米国トヨタ(現TMS)の経営を支えました。
その後、40シリーズ・55シリーズ・56シリーズ・60シリーズ・70シリーズ・80シリーズ・100シリーズ・200シリーズとモデルチェンジやラインナップを増やしていきました。
現在は主力の200シリーズが現行車にあたり、ヘビー系の70シリーズが2014年8月25日~2015年6月30日までの受注分限定で10年ぶりに復活をして販売もされています。
このような長い年月の日進月歩を経て、近年のランドクルーザーは、悪路を走れるSUVや耐久性の高い車というのはもちろん、SUVとは思えないほどの、街乗りや高速走行での軽快な走りや、加速の良さや、使用用途を問わず発揮される扱いの良さ、さらには静寂性や高級車のような快適性も兼ね備える、全てが整ったオールマイティーの車に進化をしました。
ランドクルーザーは、走行性能・居住性・快適性・耐久性などの全ての項目にこだわりつくした車で現在も高級車と位置づけられていて、気軽に購入できる価格帯の車ではありませんが、多くの方が憧れを抱く、男のロマンが詰まった車の代名詞となっている他、スポーツカーのように静寂性を犠牲にしていなく、女性やファミリー層からも非常に高い評判を得ている車になります。
現在も古いランドクルーザーも人気が高く、型落ちして新型が出ているにも関わらず型落ち車の相場帯がここまで落ちない車も珍しいくらい、古いランドクルーザーも高価な値段で取引されています。
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現代の日本国内のように、街乗りや高速走行、たまにキャンプといった使い方だけではなく、型落ちのランドクルーザーを中心に世界では軍用車や、国連が戦争している国で使用する車、アマゾンや砂漠などの本当に過酷でタフな悪路を走る場所などでも非常に幅広く使用されています。
例え、古くなっても中古市場の車買取で値落ちが少ない、世界トップレベルの走行性能を誇る四輪駆動車。そして、高級感や乗り心地・居住性などトータルの快適性も高く、使用用途に関わらず多くの人を満足させる万能な性能がランドクルーザーの魅力です。